2004-06-01から1ヶ月間の記事一覧

 跳べないウサギ

シングル・ナンバーの雄姿かつて──そう、それはもう太古の昔のことのように思える──マシンのフロントカウルに輝くゼッケンは、そのライダーの前年度ランキングを表していた。しかし時代は流れ、先陣争いを繰り広げる'03ランキングトップの二人、セテ・ジベル…

 異端の魅惑

均質化するGPマシンモーターサイクルのメカニズムそのものに魅惑される類の人にとって、「コンベンショナルでない新しい構造」というのは常に興奮を誘う要素だ。それがかつて例のない手法であったり、また一見リーズナブルとは言えない手段であればあるほど…

 よくしゃべるCBR

梅雨の中休みとなれば、走っておかないわけにはいくまい。毎日夜中まで働いた甲斐あって、やっととれたぞ平日の休み。というわけで、オイルも新品の600RRを駆り出して、貸し切り状態の奥多摩へと出かけた。 前回ちょっとしたセッティングミスをしたこともあ…

 Whole Lotta Trouble

神のブレーキング「無理だ!」──テレビの画面にかじりつくほぼ全員が、まるで劇画のようにそんな危機感を共有できるのは、上空を飛ぶ中継ヘリのおかげだ。ラスト2周のストレートエンド、互いに疲弊し切ったタイヤをすべらせながらデッドヒートを繰り広げてき…

 ボローニャからの贈り物

遅れてきた封筒「ボローニャからの」とタイトルでは書いているが、実際にはボローニャではなく東京都目黒区からの贈り物だ(笑)。ある日郵便受けを開けると、ドゥカティ ジャパンから届いていたのは、もうすっかり忘れていたDucati SportClassicシリーズの…

 希望の轍

実力じゃないロッシが天に向けて指し出した一本の指に目がくぎ付けになる。目まぐるしい番狂わせを重ねた熱いレースが、トップを走行するこの天才ライダーの“神の仕草”によってあっけなく決着をつけられてしまうかに思われた──後ろではセテ・ジベルナウがや…

 死んだ峠

ライダー天国目論見を間違えた?……そんな筈はない。確かに前回、平日に休みをとって走りに来てから4日ほどしか経ってないこともあって渇望感が足らず、起床はいつもより遅れてしまった。しかし、奥多摩入りしたのがゲートオープンの30分後。いつも朝練組のバ…