茶色い影

CBR1000RRがやってきてからはや1か月、先週出かけたツーリング(『南アルプス街道』とは名ばかりのダンプ銀座!)でいよいよ本格的に汚れたこともあって、納車後初のちゃんとした洗車をやってみる。するとそのとき、奇妙なことに気がついた。
右側ミドルカウルのエアインテーク上部あたりが、わずかに茶色く変色しているのだ。よく見れば、その部分にラジエーター横を通るウォータードレンホースが接触している。そのホースから影を落とすように、カウル表面に変色した帯が走っているのだ。長さは2センチほどだが、上部はウィングマークのステッカーまで達していて、ステッカーの一部も同じように変色している。
ははあ、これはいよいよ熱で何か来たな、と僕は不思議に納得する。これほどの高熱を発するエンジンだ。どこかに影響が出たとしても、なんとなく受け入れてしまう気分にもなる。
とはいえこれは放っておくのも気にかかる。このままどんどん変色していったり、あげくにカウルが溶けてしまってはかなわない。イヤなのは、僕の車体だけドレンホースの取り回しが間違っているというパターンだ。それを確認すべく他の車両を見てみようと、僕は世話になっているディーラーへ出かけた。


ディーラーで聞いてみると、あっさりと事情が判明した。これはそこのディーラーや周囲でも認識している既知の問題で、すでにホンダさんに報告済みとのこと。なんでもゴムホースの表面の油分が熱で揮発し、それがカウルに吸着してしまうとのことなのだ(焦げたのではない)。
あんまりユーザー間で表面化しないのは、赤いカウルにはなぜか影響がないかららしい(苦笑)。少数派のパールフェイドレスホワイトやフォースシルバーメタリックのユーザーが、そろそろ自分のカウルの変化に気づき始めたというわけだ。
ホンダの方でも改善対策をはじめているとかで、対策を施した新しいドレンホースが出来次第、おそらく変色したミドルカウルごと交換になるだろうとのことで、ちょっと嬉しい。
エンジンの熱はパワーの証(笑)。必然的な「焼け」なら適度な使用感があってあまり気にならないのだが、交換するというなら喜んでお願いしましょう。考えてみればこれって、クルマの外装だったら大騒ぎなことだもんな。